土佐町の東北に位置し、早明浦ダムの北側に聳える急峻な山である。
鎌滝山には通夜堂があり、昔は女人禁制で、一の鎖、二の鎖、三の鎖があった。現在は三の鎖だけが残っている。
”前神寺から背負われて山を登る御神体の後ろには、前神寺で夜を明かし籠もった信者達が白装束に法螺貝を響かせながら列をなしたと云われる。通夜堂では採灯護摩が執行され、頂上には子祠があり、山を下ってくる信者達に精進落としのような接待が行われ大童であった。
現在、御神体は山を登ることはなく。小倉山前神寺で採灯護摩が執行されている。
登山口から尾根までの道は、土佐町和田や大河内から大淵を経て本山町屋所へ出て、汗見川を遡って伊予に入る往還道である。又、鎌滝山へ向けて横切り、縦切り、斜めの三角切りと云う道があってそれを「セト道」と呼び、毎年8月2日に八朔の赤飯を弁当にして、総出の道草刈りが行われていた”(「土佐町史」より)