中級者向け

 

笹ヶ峰(ささがみね)  標高1131.4m

笹ヶ峰(ささがみね)  標高1131.4m
 
 土佐町の南に位置し、南国市との境にある緩やかなスロープを描く、三等三角点の山である。また、南国市最高峰の山でもある。
 嶺北への「北山越え」は東から、国見越え、中の川越え、樫山越え、赤良木越えの道で、高知と嶺北を結ぶ往路として利用された道である。笹ヶ峰は中の川越えと樫山越えの間にある。
 
 アプローチは、大豊ICから左折し国道439号線を吉野川、地蔵寺に沿って相川橋まで遡り、左折して県道高知本山線(16号)を相川川に沿って農協相川支所まで行き、橋を渡ると標識がある。そこを左折して高須の集落を通り、台と溜井の境界線の峠まで遡る。峠は四差路で右に標識がある。それに従って林道奥鍋割線を少し行くと町営の放牧場が右手にある。案内板に従いながら林道を直進すると、檜人工林の三差路登山口に着く。登山口周辺に駐車スペースがある。
 人工林の中を約10分登ると、大きな岩の下に標識がある分岐に着く。左にとれば小天狗岩経由で山頂へ、右にとれば笹越え峠経由で山頂へ、コースを右にとり石ころ道を登ると、笹越え峠に約5分で着く。そこからコースを左(東)にとり、スズタケと灌木の尾根道を少し進むと左(北側)に大天狗岩がある。嶺北の山々を一望できる絶景の場所で、休憩するとよい。さらに、尾根道を約10分進み岩場の道を登ると三等三角点の笹ヶ峰に着く。
 
 頂上には石積みの上に石鎚神社の祠が鎮座している。溜井の長野熊治氏によって大正初期に勧請されたものらしい。昔は祭日に神体を背負って笹ヶ峰山頂の祠に安置して、祭典、採灯護摩の業前神寺で施行されるようになった。
 頂上からは香野平野、浦戸湾が一望でき、北に四国山地の山々と早明浦ダムが見渡せる。直ぐ下に広場があり、東側には休憩所がある。下山は尾根道を少し戻ったところから右(北側)に下り、小天狗岩を経由して下山すると良い。
 

稲叢山(いなむらやま)  標高1506.2m

稲叢山(いなむらやま)  標高1506.2m
 
 いの町(旧本川村)と土佐町の境に位置し、安徳天皇伝説のある二等三角点の山である。
 山の由来は”この山は四方切り立った岩山で、「鬼城山」と云われ、鬼が住んでいると人々に恐れられていた。中央には池があり、その周りには稲のような草が生えていた。平家の一族が安徳天皇を奉じて稲叢山に逃れてきたが、作る畑もなく、食料もなく、仕方なく下山することになった。その時天皇が「この山にもきっと豊かな作物が稔るように」と神に祈りを捧げ、「鬼城山」を改名し、稲が稔る山の意味で、「稲村山」と名づけたといわれている。”(「本川郷風土記」より)
 以前は頂上に安徳天皇を祀る稲村神社があったが今は本川村戸中の太平に移設されている。
 
 登山コースは、稲村ダムコース、稲村トンネル南口コースなどがある。ここでは稲村ダムコースを紹介する。
 いの町(旧本川村)からは国道194号本川生コン前を下流に、本川揚水発電所前の一ノ谷脇の山線を約30分走ると稲村トンネルへ着く。そこから約10分で稲村ダムに着く。
 土佐町からは大川村小松の大川橋を渡り、瀬戸川沿いに南川、瀬戸、黒丸を経由して約40分で稲村ダムに着く。   
 登山口は本川揚水発電所管理棟の北(右)にあり、駐車場とトイレがある。
 このコースは鉄塔の巡回路を利用した登山道で、登り始めは人口林の若林の中を登り、途中右手にロックヒルダムで使用した採石場が見える。若林が切れるとリョウブや楢等の雑木林となり、少し登ると左に鉄塔が建っている。(ここで少し休憩すると良い。)
 
 登山道は平坦な道となり、楢や樅の混交林の中を進むと、西門山と稲村ダムの分岐に着く。右にコースをとれば西門山へ。コースを左にとり、シロモジ、ミツバ、アケボノ等のツツジ類とシャクナゲ、楓類の中、尾根筋の登山道を進むと小さなピークに着く。右手に石鎚山山系の山々を見ながらシャクナゲのトンネルを抜けると稲叢山に着く。
 頂上は屹立した広い岩場で、稲叢大明神の祠がある。ここからの展望は石鎚山をはじめ、四国山地からの山々が鮮やかで、真下の大橋ダムや、稲村ダムが水をいっぱい溜めた姿は息を呑むほどに素晴らしい。又、東の下ったところから剣山山系の山々も見える。下山は往路を戻るか、南へ下り、稜線から左へ分かれ植林を下ると調整池にでる。ダムの横を登山口まで道路を歩く方法もある。
 

西門山(にしかどやま)  標高1496.7m

西門山(にしかどやま)  標高1496.7m
 
 土佐町と大川村との境に位置し、吉野川と支流瀬戸川の源流域にある山である。
 山名の由来は、"突き出た地形で、峙ち角ばった山容に起源があるようである。"(「土佐の地名」より)
 崖地があり、見る角度によって門の形に見えるところから付けられたのかも知れない。
 隣の稲叢山が有名で以前は登山者が少なかったが、稲村ダム建設により林道が整備されてからは、2つの山の縦走ができるようになり、最近は登山者が多くなった。
 
アプローチは、稲叢山と同じである。
登山コースは、旧営林署一ノ谷土場コース、稲村トンネル南口コースなどがある。ここでは稲村トンネル南口コースを紹介する。
 登山口の稲村トンネル南口に広い駐車場がある。
 ブナや樅、カエデ類の林の斜め上がりの道を約10分登ると三差路尾根に着く。コースを左にとれば稲叢山へ、コースを右にスズタケの尾根道を進むと約10分で小さなピークに着く。少し下ると、コル(山稜上の窪んだ所)に着く。左手に白骨林のある大きな崖が見え、目前に大きな巨岩が2つ現れる。その間の岩場の道を注意しながら登ると、シャクナゲの群生がある。右手の岩場の先端で、石鎚山から、平家平まで、その後方に赤石山系の山々が展望できる。
 五葉松、アケボノツツジ、ゴヨウツツジ(俗称シロヤシロ)、カエデ類の稜線道を進むとピークに着く。少し下ると広い反射板の跡地に着く。反射板跡地からは北に笹ヶ峰、冠山、平家平、大座礼山、その奥に赤石山系の山々が展望できる。ここにれいほくネイチャーハントの標識が立っている。
 
ここから東に稜線のスズタケの道を進み、シャクナゲの群生のトンネルを抜けると西門山の山頂に着く。山頂は樅やブナ、五葉松の木で遮られ見えない。足元にはササが密生している。
 下山は往路を戻るか、時間があれば稲叢山に足をのばすのも良い。三差路尾根からは送電線の巡回路があり、良く整備されている。ブナ、アケボノツツジ、ミツバツツジの道を進むと、約10分で鉄塔に着く。ここからの展望も素晴らしく北の石鎚山系や赤石山系の山々が一望できる。
 尾根の下を横に行くと約10分で稲村ダムからの登山道と合流した三差路に着く。コースを右にとりアケボノツツジ、ゴヨウ、ミツバツツジ類やシロモジ、シャクナゲ、五葉松、ナナカマド、カエデ類の尾根道を進み、小さなピークを越え、シャクナゲのトンネルを抜けると約30分で稲叢山に着く。
 下山は往路を戻ると良い。
   
 <土佐町の人口>
 男 性:1,715人
 女 性:1,782人
 合 計:3,497人
 世帯数:1,859世帯
(令和6年9月末現在)
 
土佐町役場
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